Musement Fair 楽曲解説 08. ストーリーズ (remix) feat. 武田カオリ


2007年に作曲。その頃はエンニオ・モリコーネの曲をよく聴いていたのもあり、私にしてはめずらしくアンニュイでムーディなメロディを全力で目指しました。他の曲はすべて既に作ってあった曲を歌姫たちに依頼しましたが、この曲だけは武田カオリさんから参加OKを頂いてから新たに作ったので、もう全力なわけですが、それどころか全力をはるかに超えたメロディが出来てしまいました。どうしてこんな曲が作れたのか。この時の私はもういない(重い)。


エレピ中心のメロウグルーヴという意味では、高校生の頃から愛聴していたボブ・ジェームスやデイヴ・グルーシンへの憧れが表出したものであろうと思います。長見順さんのE.ギターの名演が、まさに70年代のボブ・ジェームスにおけるエリック・ゲイルなどのようで、しかも歌っているのは他ならぬ武田カオリさんだし、永遠に聞き続けていたくなるようなアウトロを聴いていると、自分の曲だという自覚が麻痺してくるのです。


このように、自分の存在を意識したり省みたりすることなく、自分自身もリスナーとして楽しめる、、という私の理想に、今回のリミックスでやっと到達出来たのでありました。その目的の一環としてここでも前作で私が弾いたギターを全面カット。


カーキ色の春コート姿でスタジオに現れ「歌詞、まだ全部できてないんです~☆」と言ってコンビニおにぎりを食べながら残りの歌詞を考え始めた、のんびりおっとりした武田さんにめっちゃ和んだのを思い出します。


武田さんの素晴らしすぎる歌と歌詞がいつまでも輝きますように。


空に かけ出す

光 ばかり 追いかけ

いつの日か 覆い尽くした

世界中の夜明け 


Bob James「Feel Like Making Love」

Bob James 「With The One You Love」